夢野温泉の歴史

夢に現われた温泉

夢野温泉は五所川原市羽野木沢にあり、昭和50年に 掘られたばかりであるから、まだ生まれたばかりのホヤホ ヤと言ってもいいかもしれない。

昔はよく山中に湯けむりが立ちのぼり、そこにクマだの シカだのが入浴して、からだの傷を治しているのを 人間が見つけお湯を掘ったという話はよく聞くことであり、珍しくもないが、ここ夢野温泉ができるまでには 不思議ないきさつがあった。 夢野温泉を掘り当てた夫婦は、つねづね、人さまの 役にたつ仕事をしたいと思って生活していたそうである。

ある日、奥さんが夢を見た。それは幼いころ遊んだ川に 突然湯けむりをたてながら湯が流れる場面であった。しかし、不思議な夢はそればかりではなく、部屋の中に急に湯がわき出しポカポカからだが温まったこともあった。(ひょっとしたら、温泉がわくかも.....。)夫婦はそんなふうに考えて専門家に相談したが、地質を調べたり、いろいろしたあげく、ここには絶対に湯がわくことはない、との答えしか返ってこなかったのである。ところが、あきらめかけるとまた夢の中で温泉がわくのであった。もうこうなってはがむしゃらに掘るしかない、と思い決心をした。

専門家が絶対にわかないと言うのを堀り進めるのであるから、あっぱれな情っ張りぶりである。ちょうど780メートル掘ったら、良質のアルカリ泉がわき出たのであるから二人の喜びは大変なものであった。 ある村に、今まで苦労のしどおしだっので、ここらで骨休めしなければ、死んでも死に切れないとばかりしかめっ面をしながら、毎日ふさぎこんでいるおがさまがいた。

おがさまはある夜、夢を見た。おがさまは、夢の中であてもなくぶらぶら歩いていた。すると美しい声で、(夢見よ、夢見よ、夢野温泉一)とささやかれてびっくりして目が覚めた。おがさまは姿なき夢の中の声に誘われるかのように、夢野温泉にやってきて手を伸ばしてゆっくりと温泉につかったのである。おがさまは、黄色い汗をポタポタ流しながら湯あみし、今までのばかくさかったことを洗い流してしまったそうである。

リンゴが実り、山を控えた景色を眺めることができる夢野温泉は、堀り当てた夫婦の長年の夢がかない、夢の生まれる野にわいたことから「夢野温泉」と名付けたそうである。

「おらが国さの 自慢のたねは
岩木お山に 湯花のかおる
狼野長根の 夢野温泉
老いも 若きも 皆来てござれほんに
お肌も さくら色」

これは、ここのご主人が、お湯の湧いた夜、嬉しさのあまり
に3番まである歌詞を、一時間ぐらいで書き上げたという。

夢野温泉音頭の一節です。

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